飲食店 利益商品を売る仕組み作り
結論から言うと、利益が残らない飲食店の多くは「売上が足りない」のではなく、「利益の出る商品が売れていない」という構造的な問題を抱えています。
今回は、私・近藤大介が実際に支援した飲食店オーナーとの対話を交えながら、利益商品を作り・売れる仕組みを整えるまでのプロセスをお伝えします。特に「値上げしたいけどできない」「お客様に高い商品を買ってもらえない」とお悩みの方に読んでいただきたい内容です。
📋 この記事でわかること
- 利益が残らない本当の原因と、値上げできない飲食店に共通するパターン
- 利益商品とは何か——仕入れ原価と販売価格の関係を整理する考え方
- 商品価値の伝え方を変えることで高単価商品が自然に売れる仕組みの作り方
- 実際に利益180万円を達成したオーナーの転機と判断基準
こんな方におすすめ
- ✅ 売上はそこそこあるのに、月末になると手元にお金が残らない方
- ✅ 値上げしたいが「お客様に嫌われるのでは」と踏み切れない方
- ✅ 看板メニューはあるが、それが本当に利益に貢献しているか分からない方
- ✅ POPやメニュー表の改善で売上を上げたい個人飲食店オーナー様
- ✅ 夫婦ふたりで経営していて、労働に見合った収入が得られていないと感じている方

「忙しいのに儲からない」——その構造を解剖する
以前、私が支援した居酒屋オーナーのAさん(40代・男性)との会話が印象に残っています。
「近藤さん、毎日ランチもディナーも満席に近いんです。でも月末に通帳を見ると、ため息しか出なくて」
Aさんの店では客数は十分ありました。問題は「売れているものが利益を生んでいない」ことでした。注文が集中していたのは原価率40%を超える人気の刺し盛り。一方、粗利が高いドリンクや焼き物系のサイドメニューはほとんど売れていなかった。
よく見ると、メニュー表の目立つ位置には刺し盛りの写真が大きく掲載されていました。ドリンクのページは最後の一枚。POPも刺し盛りだけ手作りのものが貼ってある。お客様は「見えているものを頼む」だけです。
これは特別なケースではありません。飲食店が利益を残す経営に切り替えるためのポイントでも触れていますが、売上と利益は別の話です。売上1,000万円あっても、利益商品の比率が低ければ経営者の手取りはほとんど残りません。
「価値を伝えれば値上げできる」とわかっても、実際にどんな言葉をメニューに書けばいいか、どこから手をつければいいかで詰まる方が多いです。無料メール講座では、利益商品の選び方から価値の言語化まで、順を追って学べる内容をお届けしています。登録は無料で、メールアドレスだけで受け取れます。
「値上げできない」の正体——価値が伝わっていないだけ
値上げの話をすると、多くのオーナー様がこう言います。「うちの客層は価格に敏感で……」と。でも私の経験上、これはほとんどの場合、思い込みです。
「お客様が値段を見ているのではなく、値段に見合う理由を探しているんです。その理由を店側が伝えられていないだけで、値上げそのものへの抵抗は思っているより小さい」
近藤大介(飲食店利益倍増アドバイザー)
ここで重要なのが「商品価値の伝え方」です。同じ唐揚げでも、「国産鶏もも肉使用・24時間タレに漬け込んだ自家製唐揚げ」と書いてあれば、480円は安くすら感じられます。何も書いていなければ「普通の唐揚げが480円か……」と感じる。
価格を上げる前にやることは、今の商品に価値の説明をつけることです。これはPOP一枚、メニューの一文から始められます。
チェックポイント①:あなたのメニュー表に「なぜその価格なのか」が書かれているか
食材の産地・こだわりの調理法・仕込みにかける時間——こういった情報がメニュー表やPOPにあれば、お客様は「それなら妥当な価格だ」と納得して注文します。
✅ ポイント:まず1品だけ「説明のある商品」を作り、注文率の変化を見てみましょう。
チェックポイント②:利益の高い商品が「目立つ場所」にあるか
メニュー表の右ページ上部、テーブルに置いたスタンドPOP、スタッフの口頭おすすめ——お客様の目に触れる頻度が高い場所に利益商品があるかを確認してください。
✅ ポイント:原価率30%以下で粗利が高い商品を「一押しメニュー」として前面に出す配置を検討しましょう。
チェックポイント③:スタッフが利益商品を自信を持っておすすめできるか
「おすすめ何ですか?」と聞かれたとき、利益商品を自然に答えられるよう、スタッフへの共有と練習が必要です。
✅ ポイント:「今日のおすすめ」として利益商品を伝えるスクリプトをひとつ用意するだけで変わります。
✓ ここまでのポイント
- 利益が残らない原因は、客数よりも「利益率の高い商品が売れていない」構造にある
- 値上げへの抵抗はお客様ではなくオーナー側にある場合がほとんど。価値を伝えれば価格への抵抗は下がる
- メニュー表・POP・スタッフの言葉という3つの接点で、利益商品を「見える化」することが第一歩
「うちの店のどのメニューが利益商品になるか、自分では判断できない」という声をよくいただきます。個別相談では、あなたの店のメニュー構成・原価・客層を実際に見ながら、どこから手をつければ利益が変わるかを一緒に整理します。まず話を聞かせていただくだけでも構いません。
利益商品を「売れる仕組み」に乗せるSTEPとは
価値の伝え方が整ったら、次は仕組みとして機能させることです。一回の工夫で終わらせず、継続的に利益商品が注文されるようにする必要があります。
仕組み作り STEP 1
利益商品の「定義」を決める
まず自店のメニューを原価率別に並べ、原価率30%以下で粗利額が高い商品を3〜5品リストアップします。この商品群が「売るべき利益商品」です。感覚ではなく数字で決めることが重要です。
⚠️ よくある失敗:人気商品=利益商品と思い込んでいるケース。注文数が多くても原価率が高ければ利益は出ません。
仕組み作り STEP 2
各利益商品に「価値説明文」を添える
食材の背景・調理のこだわり・食べ方の提案など、商品ごとに2〜3行の説明文を作ります。メニュー表に落とし込み、テーブルPOPも作成します。飲食店の集客を仕組み化する方法でも触れていますが、集客と同じく「伝わる言葉を用意する」ことが基本です。
⚠️ よくある失敗:説明文が「おいしい」「人気」だけの抽象表現になっているケース。具体的な数字・素材名・製法を入れることで説得力が変わります。
仕組み作り STEP 3
Google・ホームページ・LINEに利益商品を登場させる
来店前にお客様が目にする情報にも、利益商品を意図的に登場させます。Googleビジネスプロフィールの写真、ホームページのおすすめ欄、LINE配信のメッセージ——これらに利益商品が出てくることで、来店前から「あれを頼もう」という意識を作れます。
⚠️ よくある失敗:SNSやGoogleに映える写真だけ投稿し、利益と関係ない商品ばかり拡散しているケース。
利益180万円を達成したオーナーの「転機」
私が支援した焼鳥店のオーナーBさんとのインタビューを紹介します。
「コンサルを受ける前は、月商は安定していたんですが、手元に残るお金が全然なかったんです。忙しい割に報われないというか……」
Bさんの転機は、メニュー構成を見直したことでした。原価率の高い焼き物セットが人気だったため、それに頼っていた。コンサルを通じて、ドリンクと希少部位の単品を「店の推し商品」として前面に出す構成に変えました。
「メニュー表を作り直して、おすすめPOPを2枚貼って、LINEでも発信したら、注文の流れが変わったんです。値段は少し上がったのに、お客様からクレームはゼロでした。むしろ『これ美味しいね』って言ってくれて」
「利益180万円達成」
焼鳥店オーナー様(支援実績より)
Bさんが特に語ってくれた言葉が印象的でした。「値上げって、お客様との戦いじゃなくて、自分との戦いだったんだと気づきました」と。価値を伝える準備ができれば、価格は後からついてくる——これがBさんの結論でした。
「利益が出ない店は、値段が安いのではなく、価値が伝わっていないだけのことがほとんどです。伝え方さえ変えれば、お客様は喜んで対価を払ってくれます」
近藤大介(飲食店利益倍増アドバイザー)
私自身、元はタンクローリー運転手で、飲食業界の経験ゼロからスタートしました。赤字だった自店を月商60万円から450万円へ改善する過程で、利益商品の仕組みがいかに重要かを身をもって学んできました。8年間にわたる現場での試行錯誤が、今の支援の土台になっています。
まとめ——「売る商品を変える」より「伝え方を変える」が先
利益が残らない飲食店に共通しているのは、新しいメニューを増やそうとすることです。でも本当に先にやるべきは、今あるメニューの中から利益商品を選び、その価値を伝える言葉を整えることです。
❌ よくあるパターン:新メニュー開発に時間とコストをかけ続ける
- 開発コストがかかり、原価管理が複雑になる
- 結局、旧メニューと同じ低利益構造が続く
✅ 推奨アプローチ:既存メニューの価値を言語化し、利益商品を目立たせる
- コストをかけずにPOPとメニュー表の改善から始められる
- お客様の満足度を下げずに単価と利益率を同時に上げられる
難しいことは必要ありません。まず一品、あなたの店で一番粗利の高いメニューに「なぜこの価格なのか」の説明を添えるところから始めてみてください。小さな飲食店でも、この仕組みは確実に機能します。
集客のコツを現役飲食店オーナーが解説した記事もあわせて読むと、利益商品を売る仕組みと集客の仕組みをセットで整えるイメージが持ちやすくなります。
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